概要

オゾン水処理へシフトして薬液の使用量を削減

業界では従来、シリコンの洗浄や半導体の洗浄用途に混合薬液が使用されてきました。しかし現在では、環境に配慮した、廃液やコストを抑えたオゾン機能水処理へと移行しています。

半導体、FPDプロセスでは、常温で安全性の高い洗浄液を使用した効率的な有機物の除去および表面処理が求められています。また、環境への負荷が高く、廃液処理に多くの費用がかかる従来の薬液の使用量を削減したいとも考えています。一例として、過酸化水素と高温熱硫酸の混合物を使用する SPM プロセスがあります。この混合物は、腐食性の有害な化学物質で、廃液処理コストを増加させます。

また、歩留向上のために、より高濃度、高清浄度なオゾン水を必要としています。高清浄度のオゾン水を使用することで、確実にシリコンウエハーおよびフラットパネルディスプレイ(FPD)上の有機物汚染を除去することができます。

ゴアのモジュールはどのように半導体洗浄プロセスの改善を後押ししているのか

1980年代以降、ゴアオゾネーションモジュールは、シリコンウエハーおよび半導体用途のオゾン水を用いた洗浄装置に使用されています。このオゾネーションモジュールは、オゾン水(DI-O3水)を使用することで、有害な薬液や多くの半導体洗浄ステップを必要とする、一般的な方法よりも安全で効果的な処理を可能にしています。

例えば、ウェット洗浄やフォトレジストの除去では、シリコンウェハー洗浄処理に薬液を使用します。その後、SPM洗浄プロセスでも薬液を使用して残留する有機汚染物質を除去します。

高清浄度で無気泡のオゾン水

高濃度、高流量オゾン水を連続安定生成。

ゴアのモジュールは、清浄度で無気泡(バブルフリー)のオゾン化超純水を生成します。これは、エジェクターやスタティックミキサーといった機械混合方式の技術によって生成されるオゾン水よりも高清浄度です。

また、このモジュールは、最高200mg/Lの溶存オゾン濃度を生成可能です。オゾンガスを超純水に連続して安定的に溶解させることで高清浄度、無気泡(バブルフリー)のオゾン水を生成します。ゴアのオゾンモジュールは、0.40 MPaより高い水浸透圧(WEP)を実現する多孔質フッ素ポリマーメンブレンを使用して製造されています。

高濃度オゾン水を連続安定生成可能なゴアオゾネーションモジュールは、シリコンウエハーおよびフラットパネルディスプレイ(FPD)洗浄用途のオゾン水システムにおいて理想的なソリューションとなっています。

ゴアのオゾネーションモジュールは、オゾンガスを超純水に溶解させ、パーティクル・メタルパーティクルをより効果的に除去します。

水へのオゾン溶解メカニズムは、トータルのガス圧の差による拡散で、高清浄度かつ無気泡(バブルフリー)のオゾン水を生成します。

機械混合方式と比較したゴアオゾネーションモジュールの利点

当社製品の利点をより深くご理解いただくために、ゴアオゾネーションモジュールと機械混合方式の比較をご覧下さい。当社モジュールの特徴と性能については、こちらにお問い合わせください。

重要な特性 ゴアオゾネーションモジュール 機械混合方式
(エジェクター、スタティックミキサー)
清浄度
  • 無気泡(バブルフリー)
  • 延伸多孔質PTFEによるろ過で、オゾンガス中のパーティクルを除去
  • オゾンガス直接注入のため、オゾン水の気泡が生じる。
  • オゾンガス内にパーティクルが存在した場合に、それを取り除く機能がない。
操作性
  • 安定した濃度のオゾン水
  • 安定した流量のオゾン水
  • 生成されるオゾン水の状態は、水とガスの圧力変動に影響を受けて不安定

 

用途

ゴアオゾネーションモジュールは、以下のような電子機器産業における、最先端半導体プロセスでのオゾン水用途やオゾン水洗浄プロセスで使用するのに費用対効果の高いソリューションです。

  • シリコンウエハーの洗浄と製造
  • ロジック/メモリー半導体の製造
  • フラットパネルディスプレイ(LED/OLED/QOLED)の洗浄と製造
  • フォトマスク

ご質問や、用途ごとのニーズに関するご相談は、こちらにお問い合わせください。

主な特長と優位性

ゴアオゾネーションモジュールは、オゾン水洗浄プロセスを改善する半導体洗浄装置メーカーに、次のような数多くの特長と優位性を提供しています。

  • 無気泡(バブルフリー)で、最高200 mg/L濃度の高清浄度のオゾン水
  • 構成材料は全てフッ素樹脂のため、高清浄度のオゾン水を実現
  • ePTFEメンブレン(チューブ)によるパーティクルろ過
  • 疎水性多孔質メンブレン技術により0.40MPaまでの高い耐水圧を実現
  • 高濃度オゾン水を連続安定生成可能
  • オゾン水の流量と濃度調整が容易

ゴアオゾネーションモジュールの特長と優位性の詳細については、こちらにお問い合わせください。

特性

以下の表は半導体および電子機器製造プロセス用ゴアオゾネーションモジュールの特性を示します。

特性 品番
GN-142-300 GN-142-650
フランジ面間距離:mm 300 650
ハウジング外径:mm 142 142
メンブレン材質 延伸多孔質PTFE 延伸多孔質PTFE
ハウジング材質 PTFE/PFA PTFE/PFA
オゾン水濃度:ppm 最高200 最高200
最高液圧:MPaG ~0.40 ~0.40
最高ガス圧:MPaG ~0.25 ~0.25
推奨使用温度(°C) 0~+30 0~+30

購入方法

ゴアオゾネーションモジュールのより詳細な情報を確認、もしくは今すぐご注文するには

ゴア独自のePTFEメンブレンを使用した膜式気液接触技術により、ゴアのモジュールは、高清浄度で無気泡(バブルフリー)のオゾン水を生成します。このモジュールは、半導体ウエハー洗浄とフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造プロセスを向上させる、信頼性が高く、より環境に配慮したソリューションであることが実証されています。さらに詳しいゴアオゾネーションモジュールの技術情報およびご注文については、こちらにお問い合わせください。

関連資料

本製品は、工業製品に限定してご使用ください。

食品、医薬品、化粧品または医療機器の製造、加工、包装工程にはご使用いただけません。