製品概要

セメント工場のキルン排ガス設備は、近年、電気集塵機からフィルターバッグを使用する集塵機への切り替えが進んでいます。

フィルターバッグ集塵機は、環境面やプラント運転面では電気集塵機よりも優れていますが、集塵機の差圧は増大します。また、セメント工場でのリサイクル燃料比率の拡大も、キルン排ガスの差圧増大傾向に拍車をかけます。これらのキルン排ガス集塵機における影響は、ファンの使用動力を増大させ、セメントの生産性向上の障害となっています。

このような背景に加え、カーボンニュートラルや、上昇するエネルギーコストに対応するため、セメント工場における生産性の改善ニーズは、ますます高まってきています。

これらの課題を解決するため、ゴアは新たにゴア® ロー・ドラッグ フィルターバッグを市場へ導入いたしました。

ゴア ロー・ドラッグ フィルターバッグは、従来の多孔質PTFEメンブレンよりも粉体の払い落し性能が高く、差圧の低減が可能です。先行して販売を開始している海外では、すでに4年以上の長期にわたる低差圧運転を実現しており、動力使用量の低減や処理風量の増大を達成することで、多くのセメント工場において生産性の向上に貢献しています。

フィルターバッグにおける粉体リークの原因のひとつである「針孔(はりあな)からの漏れ」が問題となっている場合には、針孔(はりあな)をシームテープで塞いだゴア® 低排出フィルターバッグもご用意しています。

これらの製品は、いずれも現在ご使用のフィルターバッグから、そのまま置き換えることができ、新たな装置への投資は必要ありません。こちらの動画では、ゴア フィルターバッグの設置シーンをご覧いただけます。

ろ過における3大要素

フィルターバッグを採用する際に重要なポイントは、以下の3つです。

① 対象粉体を漏れなく捕集し、
② できるだけ長期間、ろ布の破損なく、
③ 低差圧での運転を継続する。

従来は上記の①と②を重視して、ろ布の選定が行われてきましたが、近年使用動力量(=CO2排出量)低減の観点から、近年③の低差圧運転がセメント業界でも新たな注目を集めています。

ゴアのフィルターバッグが提供するメリット:

  • 優れたろ過効率
  • 低いろ過抵抗
  • フィルターバッグの長寿命化

ゴア ロー・ドラッグ フィルターバッグは、粉体の払い落し性能に優れていることから、低差圧運転を実現します。そのため、セメント工場は、以下の3つのメリットを期待できます。

① 低差圧運転により、動力使用量(CO2排出量)低減を実現
② 差圧が従来と同等となるまで処理風量を増大し、生産量増大を実現
③ 上記①と②のバランスの中で両方を実現

トータルコストの削減

ゴア ロー・ドラッグ フィルターバッグは差圧を低減することで、セメントプラント運営のトータルコストを抑制し、生産性の向上に貢献します。

走査型電子顕微鏡(SEM)による3つの画像で従来型フィルター、標準メンブレン、ゴア ロー・ドラッグ・フィルター・メンブレンを比較
ロー・ドラッグ・メンブレンと標準メンブレンの比較

ゴア ロー・ドラッグ フィルターバッグが差圧を低減することで、以下のようなお客様の課題解決に貢献します。

  • 送風機の動力費低減
  • 送風量増大によるキルンへの酸素供給量を増大
  • リサイクル燃料比率増大下での適正差圧運転
  • ろ布寿命の延長
  • 上記の実現によるトータルコスト低減

下記のような状況がありましたら、ぜひご相談ください。

ケース 1:差圧が高く、ろ布寿命が短い
ケース 2:リサイクル燃料比率を増大させたいが、差圧に問題がある
ケース 3:処理風量を増大させたい(キルン排ガス、塩素バイパス抽気率、ミル風量)

*ゴア ロー・ドラッグ フィルターバッグは、逆洗式とパルスジェット式、いずれの方式でも使用可能です。

NOxを低減

ヨーロッパなどの一部地域のセメントメーカーは、厳しいNOx排出規制を求められています。ゴアでは、この規制に対応可能なゴア NOx分解触媒フィルターバッグをご用意しています。

NOx分解触媒フィルターバッグにより、脱硝触媒塔と同等のNOxおよびNH3濃度を、はるかに低い投資コストで達成できます。
NOx分解触媒フィルターバッグは、フィルターバッグの外層でダストを除去すると同時に、内側の一体化された触媒によりNH3を低減します。
また、設置やメンテナンスに伴う作業はごくわずかで、ほとんどの場合、現在使用中のフィルターバッグをゴア NOx分解触媒フィルターバッグに置き換えるだけとなっています。

ゴアNOx分解触媒フィルターバッグ

ゴア NOx分解触媒フィルターバッグは導入する際、装置の改造等が必要なく、ご使用のフィルターバッグと置き換えるだけで簡単に設置できます。

個別の用途に対するNOx分解フィルターバッグの適否については、お問い合わせください。

水銀捕集

ゴア 水銀/SO2コントロールシステムは、まったく新しいSPC(吸着ポリマー複合)材を採用しており、燃焼ガスから金属水銀と酸化水銀の両方を高効率かつ高処理量で除去することができ、SO2濃度の低減にも効果を発揮します。

最終製品には一切影響がなく、完成したセメントは、実質的に水銀ゼロ、カーボンゼロとなります。工程上で継続的に水銀を除去するため、セメントキルンダスト内で継続的に濃度が高まることはありません。そのため、ダストの輸送や廃棄、それに伴う工程変更の必要がなくなります。キルンダストは全量を工程に再投入できるので、業界で一般的に行われているように、クリンカーの収率を最大限に高められます。また、大量の粉末吸着材を輸送、保管する際の物流や安全性に対する心配もありません。

水銀コントロールシステム

SPC複合材は、金属水銀および酸化水銀を捕集、隔離すると同時に、SO2を液相の硫酸に変換します。

ゴアが選ばれる理由

ゴアは、多孔質PTFEメンブレンを採用したフィルターバッグ開発のリーディングカンパニーであり、長年にわたりフィルターバッグに関する様々な知識やノウハウを蓄積してきました。

これらの知識やノウハウを活かし、お客様のニーズに応じたフィルターバッグの効率的な運用方法について、的確なアドバイスを提供いたします。

信頼性

ゴア フィルターバッグの最大の特長である延伸PTFE多孔質メンブレンは、以下の性能を備えています。

  • 高い耐薬品性
  • 高い耐熱性
  • 疎水性
  • 高耐久性

延伸多孔質PTFEメンブレンフィルターのパイオニアであるゴアは、長年の研究によって培われた高い技術力により、長期間にわたる低差圧・大風量運転を実現します。

また、お客様とともに集塵機の状況を理解することで、

  • 最適なフィルターバッグの設計を行い、
  • 優れた粉体の払い落し性能による低差圧の多孔質PTFEメンブレンを用いた、
  • 高いフィルターバッグ製造技術で、

お客様のご要望を実現し、トータルコストの低減に貢献します。

システムアプローチ

ゴアは、お客様に提供するメリットを最大化するため、フィルターバッグを販売するだけでなく、お客様とのきめ細やかなコミュニケーションを通して、最適な製品を提供するとともに、以下のソリューションを提供しています。

  • お客様の具体的な用途・工程把握による、最適仕様のフィルターバッグ設計と製造
  • お客様のプラントにおけるゴア フィルターバッグの最適な運用方法のご提案
  • フィルターバッグ設置後のテクニカルサポートやトラブルシューティング

フィルターバッグのコスト

一般的にフィルターバッグを選定する際には、フィルターバッグの価格が重視されます。しかしながら、大きな風量を処理する集塵機において、プラント運転にかかる全体費用の最小化を図るには、3-4年という全期間のトータルコストを考慮することが必要です。

このような考え方の下では、以下の全ての合計金額に配慮することが重要となります。

  • フィルターバッグの初期購入費用
  • フィルターバッグ設置費用(人件費、工事工数など)
  • 一定期間中に発生する、フィルターバッグ寿命による取り換え費用(フィルターバッグ再購入費+設置費用)
  • 集塵機用送風機の動力費用
  • 粉体払い落しのパルスエアー動力費用
  • 予期しないトラブルによるメンテナンス費用

上記の費用を最小化するため、ゴア フィルターバッグは以下の実現に貢献します。

  • 低差圧運転による送風機動力費用の低減
  • フィルターバッグの長寿命化による、フィルターバッグ再購入および取り替え費用の低減
  • パルスエアー圧力低減による動力費の低減
  • フィルターバッグへの負荷低減によrり、予期しないトラブルの発生を抑制

ケーススタディー

セメントキルン排ガス用集塵機におけるゴア ロー・ドラッグ フィルターバッグの導入実績については、お問い合わせください。

製品一覧

セメント工場における各工程での集塵機ニーズに合わせたフィルターバッグをご用意しています。お気軽にご相談・お問い合わせください。

関連資料

最新ニュース

プレスリリース

W. L. GORE & Associates: 酸化チタン微粉砕機・乾燥機用フィルターバッグ「ゴア® ロー・ドラッグ フィルターバッグ」を発表

公開日: 2021年10月1日

W. L. Gore & Associates(以下、ゴア)は、酸化チタン製造における微粉砕機(マイクロナイザー)および乾燥機のオペレーションに使用されるゴア® ロー・ドラッグ フィルターバッグを発表しました。過去5年間、ゴア独自の「ゴア® ロー・ドラッグ フィルターバッグ」テクノロジーは、酸化チタン製品の輸送・梱包など幅広い製品回収用途において、エネルギーコスト削減のソリューションを提供してきました。そして今、この技術は、高温パルスジェット酸化チタンアプリケーションに拡大されています。

プレスリリース

ゴア、パルスジェット式カーボンブラック集塵機向けにゴア® ロー・ドラッグ フィルターバッグを発表

公開日: 2020年1月21日

日本ゴア合同会社(以下ゴア)は、パルスジェット式カーボンブラック集塵機向けのゴア® ロー・ドラッグ フィルターバッグを発表しました。ゴア独自のゴア ロー・ドラッグ フィルターバッグ技術は、過去2年間にわたり逆洗式カーボンブラック集塵機向けに持続可能でトータルコストの低いソリューションを提供してきました。今回の新製品により、この技術のメリットがパルスジェット式カーボンブラック集塵機にも広がります。

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