ゴア® タービンフィルターに関するよくあるご質問
HEPAフィルターのメリットや耐用年数など、よくあるご質問への回答をまとめました。
HEPAのメリットについて
ゴア® タービンフィルターは、タービンの摩耗を低減するとともに、稼働率の向上と腐食の大幅な抑制を実現します。ファウリングによるコンプレッサーの出力低下を防ぎ、タービンを停止してのコンプレッサー洗浄も不要になるため、稼働時間が増加します。タービンの起動・停止時における障害リスクの回避にも効果的です。燃料消費の削減や、高額部品のオーバーホール・エンジン早期故障の防止も期待でき、用途・環境によっては最短約3カ月で投資回収を達成できることが実証されています。フィルターの耐用期間を通じて、タービンの安定した出力と稼働時間の確保が見込めます。
E12クラスの疎水性HEPAテクノロジーを搭載したゴア® タービンフィルターは、ガスタービン分野で高い実績を上げています。特に、中間負荷運転やベースロード運転を行う設備 では、ファウリングによるコンプレッサーの運転効率・出力の低下や、塩分吸入による腐食にお悩みの設備で大きな効果を発揮します。ゴアのHEPAフィルターがお客様の設備に適しているかどうかは、ゴアの技術担当者にご相談ください。
ろ過効率について
吸気ろ過効率が低いと、ガスタービンの性能低下につながります。サブミクロンサイズの微粒子や液体、塩分など溶解性汚染物質が十分に捕集されないままエンジン内部に侵入すると、コンプレッサーのファウリングを引き起こすだけでなく、冷却通路の閉塞、ブレードの浸食、高温腐食といった深刻な問題を招く可能性があります。その結果、出力が低下し燃料消費量が増加するだけでなく、高価な部品の修理や交換も頻発します。
HEPAとは「High Efficiency Particulate Air」の略で、エアフィルターの分類の一つです。ガスタービン分野においては、最高レベルのろ過効率を提供します。ろ過効率の等級は、最も捕集が難しい粒子径(最大透過粒子径: MPPS)に対する捕集性能をもとに決まり、欧州規格EN 1822で規定されています。ゴア® タービンフィルターは、このEN 1822に基づくE12クラスに適合しており、MPPSに対して最低99.5%のろ過効率を実現しています。一方、E10フィルターの捕集率はMPPSで約85%にとどまり、HEPA以外のフィルターでは50%以下となる場合もあります。
ゴアのHEPAフィルターに採用されているろ材は、特許取得済みの独自の3層構造を備えており、各層がそれぞれの役割を担いながら高い性能を発揮します。第1層のプレフィルター用不織布は、比較的大きな粒子を捕集し、3次元構造の厚み全体 で汚染物質を保持します。第2層の延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)は、プレフィルター層を通過した極めて微細な粒子を確実に捕集するとともに、緻密な微多孔構造と疎水性により、水や溶存塩分などの液体汚染物質の通過を遮断します。最終層は高強度の支持材で、強度と耐破裂性を確保します。これらの積層構造により、防水性と耐久性を確保しつつ、低い圧力損失と高いろ過効率を実現しています。
疎水性について
疎水性とは、水を弾き、吸収しない性質を指します。一般的には、素材またはコーティングによって実現されます。ゴア® タービンフィルターに使用されている延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)製メンブレンは素材そのものが疎水性を備えており、コーティングのように性能が劣化するリスクがなく、長期間にわたり安定した性能を維持します。
耐用年数について
沿岸部や工業地帯といった過酷な環境下で、タービンエンジンのメーカーやモデルを問わず2~4年の耐用年数が実証されています。詳細や導入事例は、ゴア® タービンフィルターのカタログをご確認ください。
交換時期を判断する最も確実な方法は、フィルターの圧力損失の推移を継続的に監視することです。耐用年数の終わりに近づくと、捕集された吸湿性粒子が水分を吸収して膨張するため、湿度や降雨の影響で圧力損失が上昇しやすくなります。圧力損失が上昇傾向を示し、湿度の影響が顕著になってきた場合は、交換時期の目安となります。
プレフィルターの選定について
カートリッジタイプのゴア® タービンフィルターには、コアレッサー機能を備えたプレフィルターソックスがあらかじめ装着されています。このソックスは、大きな粒子や昆虫を捕集するとともに、激しい雨や霧の環境下では水分を集めてろ材から遠ざけ、フィルターを保護します。これにより、コアレッサーがない場合に生じやすい圧力損失の上昇を抑制します。 一方、パネルタイプのゴア® タービンフィルターは通常、プレフィルターと組み合わせて設置します。コアレッサーを追加する場合もあります。プレフィルターの選定は、使用環境、フィルター1基あたりの風量、許容される圧力損失、フィルターの組み込み条件など、複数の要因によって決まります。最適な構成の検討にあたっては、ゴアの技術担当者が条件を確認のうえ選定をサポートします。お気軽にご相談ください。
フィルターの設置について
ゴアのフィルターは、現在お使いのフィルターから容易に交換できるレトロフィット設計です。多くの場合、ゴア® タービンフィルターはフィルターハウスを改造することなく設置できます。非標準サイズのフィルターを使用している場合でも、保持フレームの簡単な変更で設置可能です。ゴアの技術担当者が現状を確認し、最適な導入方法をご提案します。
パルスクリーニングへの対応について
ゴアのカートリッジタイプのフィルターは、パルスクリーニングに対応しています。なお、水洗いには対応していません。パルスクリーニングは、環境条件によって有効性が異なります。着氷が発生する寒冷地や、砂嵐が生じる乾燥地域では、頻繁なパルス処理が効果を発揮します。そのため、パルスシステムの設定を用途に合わせて最適化することが重要です。 一方、着氷や大量の砂塵が発生しない環境では、一般的な汚染粒子はサブミクロンサイズで軽量かつ付着しやすいため、パルスクリーニングの効果は限定的であることが現場で確認されています。 お客様の環境や用途においてパルスクリーニングが効果的かどうかは、ゴアの技術担当者にご相談ください。
品質保証について
ゴアは、すべてのタービンフィルターについて、納入時点で材質および製造上の欠陥がないことを保証します。万が一欠陥が確認された場合は、お客様の施設への納入日から1年以内にご連絡ください。